Web音遊人(みゅーじん)

生田絵梨花

今月の音遊人:生田絵梨花さん「ステージに立つと“音楽って楽しい!”という思いが、いっそう強くなります」

人気アイドルグループ在籍中からその高い歌唱力とピアノ演奏で注目されている生田絵梨花さん。近年はライブでの弾き語りが話題となっており、2024年4月にはソロアーティストとしてのファーストEP『Capriccioso』をリリース。アルバムには自作曲も収録されるなど、ますますその才能を輝かせている生田さんに、お話を聞きました。

Q1.これまでの人生の中で一番多く聴いた曲は何ですか?

幼いころからピアノを学び、たくさんの楽曲を演奏してきたので常にクラシック音楽に触れていました。なかでもショパンの作品が好きで、『黒鍵のエチュード』『革命のエチュード』『エオリアンハープ』はよく弾いていました。あとはプロコフィエフのピアノソナタ第2番の第4楽章ですね。この曲はピアノの先生から「あなたらしい」と言われた曲でもあります。私のせっかちさや好奇心旺盛なところに重なったのかもしれません。
他のジャンルだとエルトン・ジョンの楽曲ですね。高校の先生から教えていただきました。エルトン・ジョンの楽曲はそれからもずっと聴いていましたし、『Your Song』はライブで弾き語りもしています。最近、あらためて作曲をするようになったり、楽器を演奏するさまざまな方たちとアンサンブルすることができたりしているのは、高校時代の学びや楽曲との出会いがあったからだと思っています。

Q2.生田さんにとって「音」や「音楽」とは?

物心ついたときから「音楽にずっと携わっていきたい」という想いがありました。将来の夢というのはこれまでの人生の中でいろいろと変わってきましたが、やっぱり常に音楽と関わりのあるものでした。音楽は私という人間を作ってくれているものなのかなと思います。また、学んできたことで培われた音感やリズム感は何をするにしても活きてくると感じていて、特にお芝居の現場や英語の歌を歌うときにそれを実感しますし、実際に「耳がいいよね」と声を掛けていただけることも多いです。子どもの頃は長い時間練習したり厳しいレッスンを受けたりすることがとてもきつかったのですが、最近、歌の伴奏や他の楽器とのアンサンブルをする機会が増えてきて、あらためて「音楽って楽しい!」と実感しています。特にステージに立ったときにその思いは強くなります。

生田絵梨花

Q3.「音で遊ぶ人」と聞いてどんな人を想像しますか?

ライブでご一緒するミュージシャンの方々ですね。まさに“音で遊ぶ”人たちです。皆さん、音楽家としてすばらしくて、コード以外ほぼ何も書かれていない楽譜からたくさんのものを生み出していくのです。しかも自分だけの世界ではなく、共演者と一緒に遊びながら……というのがまたすごい。一つひとつのステージで演奏の仕方や“ノリ”もどんどん変わっていくので毎回が驚きです。私の歌声やピアノの音色もキャッチしてサポートしてくださるので、ご一緒すると本当にたくさん力をもらえますね。精神的にも強く支えていただいています。

Q4.楽器や音楽をやっていてよかったことは何ですか?

私は4歳からピアノを習っていたのですが、歌うことも大好きでした。今こうして、自分で作った曲も含めて皆さまに聴いていただけるのは、長く音楽を続けてきたからこそで、それは本当によかったですし、たいへんありがたいことだと感じています。
最近は、ポップスを歌う機会が増えてきました。歌い方や、どんなふうに魅力を届けたらよいかをもっと学んで、新たな世界を広げていきたいと思っています。

生田絵梨花

生田絵梨花〔いくた・えりか〕
2021年末に10年在籍した乃木坂46を卒業。2017年に『ロミオ&ジュリエット』でジュリエット役、『レ・ミゼラブル』でコゼット役(21年上演時にはエポニーヌ役)、18年に『モーツァルト!』コンスタンツェ役を務めるなど、 ミュージカル俳優として数多くの舞台に出演を重ねる。近年は俳優や司会者としても活躍し、2024年4月からアーティストとしての活動を本格化。デビューEP『capriccioso』をリリースし、同年7月より全国ホールツアー“Erika Ikuta Tour 2024 『capriccioso』”を開催する。

オフィシャルサイト

YouTube公式チャンネル オフィシャルX(旧Twitter) オフィシャルInstagram

photo/ 阿部雄介

本ウェブサイト上に掲載されている文章・画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。

facebook

twitter

特集

今月の音遊人:葉加瀬太郎さん

今月の音遊人

今月の音遊人:葉加瀬太郎さん「音楽は自分にとって《究極のひまつぶし》。それは、この世の中でいちばん面白いことだから」

13414views

ジャズとデュオの新たな関係性を考える

音楽ライターの眼

ジャズとデュオの新たな関係性を考えるvol.1

4046views

トランスアコースティックピアノ™

楽器探訪 Anothertake

音量の問題を解決し、ピアノの楽しみを広げる「トランスアコースティックピアノ」

5297views

楽器のあれこれQ&A

目指せ上達!アコースティックギター初心者の練習方法とお悩み解決

103743views

ぱんだウインドオーケストラの精鋭たちがバイオリンの体験レッスンに挑戦!

おとなの楽器練習記

【動画公開中】ぱんだウインドオーケストラの精鋭たちがバイオリンの体験レッスンに挑戦!

14286views

オトノ仕事人

音楽をやりたい子どもたちの力になりたい/地域音楽コーディネーターの仕事

10720views

ホール自慢を聞きましょう

ウィーンの品格と本格派の音楽を堪能できる大阪の極上空間/いずみホール

7849views

東京交響楽団&サントリーホール「こども定期演奏会」

こどもと楽しむMusicナビ

子ども向けだからといって音楽に妥協は一切しません!/東京交響楽団&サントリーホール「こども定期演奏会」

11720views

上野学園大学 楽器展示室

楽器博物館探訪

日本に一台しかない初期のピアノ、タンゲンテンフリューゲルを所有する「上野学園 楽器展示室」

21064views

われら音遊人

われら音遊人

われら音遊人:音楽は和!ひとつになったときの達成感がいい

6398views

『チュニジアの夜』は相当に難しいが、次回のレッスンが待ち遠しい 山口正介

パイドパイパー・ダイアリー

『チュニジアの夜』は相当に難しいが、次回のレッスンが待ち遠しい

6059views

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブにサルサ!キューバ音楽に会いに行く旅 - Web音遊人

音楽めぐり紀行

ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブにサルサ!キューバ音楽に会いに行く旅

27211views

おとなの楽器練習記

おとなの楽器練習記:和洋折衷のユニット竜馬四重奏がアルトヴェノーヴァのレッスンを初体験!

5799views

上野学園大学 楽器展示室」- Web音遊人

楽器博物館探訪

伝統を引き継ぐだけでなく、今も進化し続ける古楽器の世界

13903views

METライブビューイング

音楽ライターの眼

METライブビューイング 2018‐19シーズン開幕

4343views

オトノ仕事人 ボイストレーナー

オトノ仕事人

歌うときは、体全部が楽器となるように/ボイストレーナーの仕事(前編)

27173views

練馬だいこんず

われら音遊人

われら音遊人:好きな音楽を通じて人のためになることをしたい

6540views

楽器探訪 Anothertake

ピアニストの声となり歌い奏でる、コンサートグランドピアノ「CFX」の新モデル

6023views

秋田ミルハス

ホール自慢を聞きましょう

“秋田”の魅力が満載/あきた芸術劇場ミルハス

6762views

山口正介さん Web音遊人

パイドパイパー・ダイアリー

いまやサクソフォンは趣味となったが、最初は映画音楽だった

7226views

楽器のあれこれQ&A

サクソフォン講師がアドバイス!ステップアップのコツ

2853views

こどもと楽しむMusicナビ

“アートなイキモノ”に触れるオーケストラ・コンサート&ワークショップ/子どもたちと芸術家の出あう街

7448views

ポロネーズに始まりマズルカに終わる、ショパンの誇り高き精神をめぐるポーランドの旅 - Web音遊人

音楽めぐり紀行

ポロネーズに始まりマズルカに終わる、ショパンの誇り高き精神をめぐるポーランドの旅

33075views

OSZAR »